羽根 直樹 先生のアドバイス コーナー 34
- 2025.01.11
- 羽根直樹先生のアドバイスコーナー
新年あけましておめでとうございます。
羽根直樹です。
充実した囲碁の時間を過ごしていただき、健康で豊かな一年になりますように願っています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回の解説は、例会での対局(先コミなし)です。
<1>
白1に黒2は好手です。
白aと愚形で進出してもらって黒b、という進行を目指します。
白1では、cのコスミで進出しておくくらいだったかもしれません。
<2>
白aの方向に連絡するのも有力ですが、相手の狙いを察知して白△との連絡を目指したくなる気持ちはわかります。
ただ、2線で連絡をする時にはダメヅマリに注意が必要です。
白1からbのトビもしくは白3が、連絡する時の打ち方となります。
<3>
白△には、黒1から5という弱点がありました。
黒7が先手となりますので、黒9から11で攻め合いは黒が有利です。
実戦は白が気付いて守る進行となり、互角の進行です。
<4>
白1が正しく、黒2には白7まで「万年コウ」と呼ばれる形です。
どちらかと言えば生きに近いので、部分的には白が満足できる進行です。
実戦のトビは、生きているかが心配な形となりました。
<5>
黒は切断された状況ですので、右下の補強を考える場面です。
実戦は黒aと眼を確保しに行きましたが、黒1が有力でした。
白2と連絡すると思いますが、黒3と白△を取り込むことが出来ます。
生き方が一つしかない詰碁の問題とは違いますので、少しでも得な生き方を探しましょう。
<6>
実戦の黒1は、とても良い判断でした。
つい黒aと受けてしまいそうな流れでしたが、地が減るだけであれば受けないというのは見事な考え方です。
黒1は、「黒地を増やす」「白地を減らす」「白を狙う」という3つの目的がありますので、とても大きな一手となります。
<7>
上辺の失敗で右上の白も生きてしまい、白の勝ちとなりました。
断点がありますので補強を第一に考えて、黒1から3なら長期戦でした。
右上の白には黒aと眼を取る手が残っており、右辺の白には黒bなどで攻める楽しみが残っています。
お互いに不安定な石への意識は持てていますが、もっと気にしても良いくらいです。
黒は「攻め」や「狙う」を増やし、白は「守り」の意識を増やしましょう。
読みがあと少し正確になれば、さらに安定した内容になると思います。
以上
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