羽根 直樹 先生のアドバイス コーナー 42
- 2026.01.24
- 羽根直樹先生のアドバイスコーナー
こんにちは、羽根直樹です。
令和8年度の新入段者は、吉田透真さん、陳奕航さん、溝上大介さん、篠田優也さん(中部総本部)、國松聡さん(関西総本部)が決まり、残すは女流棋士採用枠となりました。
これからの若手たちと共に、囲碁界を盛り上げていけたらと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回の解説は、泰正会との交流戦で打たれた羽根彩夏の指導碁(5子局)です。
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実戦のカケツギはaの傷を気にした手ですが、出来れば黒1と打っておきたい形です。
一番の違いは、「白bに黒cと押さえることが可能」という点です。
したがって、黒dやeの攻めが厳しい狙いとなります。
白2と動き出してくれば、黒3から5と形を整え、左右の白への攻めを狙いましょう。
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黒△をどのように考えるかが難しい局面ですが、助けるなら黒1が素直な発想です。
白2から競り合いが始まります。
実戦黒aからcのツケギリは、黒△を捨て気味の仕掛けですね。
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実戦黒aのキリは良い判断でした。
ここで黒1と弱気になってはいけません。
白2から4と進出され、黒△と切り離されてしまいます。
「たとえどうなっても切るしかない」と考えたい状況でした。
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実戦も自然な対応で良い形ですが、黒1と離して打つことが出来れば、より効率の良い形を目指せます。
黒△がしっかりした形ですので、白aには黒bと頑張ることが出来る状況です。
白が2とツケてくれば、黒5までと受けます。
黒3の石がaにある実戦と比べると、一歩先回りすることで無駄のない形で地を得することが出来ました。
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黒1のサガリも自然な流れですが、この局面では実戦のツメも有力ですね。
黒1の場合、白2には黒3、白2でaならば黒2のツメという進行です。
どちらにしても白△の存在を意識して、右上の黒地を大切にしたい局面です。
状況に合わせた良い工夫でした。
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白は1と踏み込みました。
「下辺の黒地を減らしにきた」と感じてしまうと、黒aなどと受けてしまうことになります。
黒地を減らすのも目的の一つですが、白が一番に狙っているのは黒△です。
「黒△の補強」と「白1への攻め」を意識する事が大切ですので、黒2はとても良い判断でした。
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白1にも黒2と反発し、白3で激しいことになってきました。
ここで黒aでしたが、黒4で白△を分断している方が良かったですね。
白bには黒cという進行になります。
白bのポン抜きは、白にとってただでさえ打ちたい手ですので、黒aのアタリで打たせてあげる必要はありませんでした。
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棋譜は黒1となった局面までで、コウ含みのとても難解な状況となっています。
簡明な図は逃してしまいましたが、黒石の多い場所での競り合いですので十分に戦えそうです。
形勢はというと、右上と左上の黒地を足せば全体の白地と釣り合っています。
下辺から中央にかけての今後の競り合いを、しっかり乗り切っていただけたと信じたいところです。
状況に応じた自由な打ち方が魅力的な棋風ですね。
相手の石数が多い場所では「打ち過ぎ」に気を付けながら、自分の石数が多い場所を中心にこれからも戦っていきましょう。
以上
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